頭痛には症候性頭痛と、機能性頭痛があります。
症候性頭痛とは、脳腫瘍・脳内出血・くも膜下出血等の頭蓋内の病気によって
起こる頭痛です。
機能性頭痛とは脳に障害がなく慢性的に生じる頭痛です。
代表的なものとして、片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛です。
この中で片頭痛は多く日本人の人口の約8%、女性に多くみられます。
その中の多くは10代、20代で発症し、女性では月経前に生じやすい特徴があり、遺伝傾向が強く80~90%の家族が認められます。
<予兆>
頭痛発作の前日ないし数日前に気分の変化、口が渇く、眠気、あくび、飢餓感などを感じる人が25%の割合で出現します。
<前兆>
突然白色の閃光やギザギザした光、稲妻など明るく輝く幻覚をみた後に暗点を残します。
この前兆を閃輝暗点と言います。この前兆の後数分後に頭痛が生じます。
また、唇・顔面等のしびれや上下肢の脱力なども前兆となる事があります。
前兆はワンパターンになる事が多いようです。
<症状>
周期的に生じる拍動する痛み。
片頭痛の症状は、ギューっとしめつけられる痛みではなく、ズキンズキン、ガンガンと心臓の鼓動に合わせるような痛み。
60%は片側だけが痛みますが、40%の人は両側性です。
<片頭痛を疑う頭痛>
① 前兆・予兆を伴う頭痛
② 吐き気・嘔吐を伴う頭痛
③ 光線過敏を伴う頭痛
④ 匂いに敏感になったり、音に過剰反応する
⑤ 運動、歩いたりすると増悪する頭痛
治療としては、軽症であれば非ステロイド系消失鎮痛剤(NSAIDs)
中等症以上では、トリプタン系薬剤を使用します。
片頭痛日数が8日以上、服薬日数が10日以上の場合予防薬の服用を検討します。